40代で転職、男性正社員、元消防士。
それが今の私です。
25年勤務していた消防の仕事を個人的な理由で辞めることになり、40代になって再度就職活動を行い入社することになりました。
世の中にはこれから紹介するような職場が本当に存在します。
転職を考えている皆様の参考になるように今回の転職先がどのようなところであったのか、
思わず笑えるような、ありえないようなエピソードをできるだけお伝えします。
40代男性が転職し、正社員になった経緯
私は冒頭に書いている通り、元消防士でした。
25年勤務していました。
紆余曲折ありこの会社に入社したのですが、ここでは入社の経緯をお伝えします。
消防士心労でを辞める
なぜ消防を辞めたのかと必ず聞かれます。
理由は心労です。
そしてそれにより生じた組織に対する怒りと幻滅です。
今考えると的外れな感情だったのですが、当時はありがとうございましたという気持ちで退職できる心情ではありませんでした。
詳しく説明しようとすると、この部分だけでひとつのブログ記事ができてしまうので、いつかこの件についてブログを書こうと思います。
消防士を辞めた後に独立したが・・・
せっかく辞めるのであれば、人間関係のしがらみがない商売を一人でやってやろうと思い起業しました。しかし、勢いだけで商売を始めてもうまくいくはずもなくわずか7か月で閉店。
消防時代に蓄えたお金をほとんど使ってしまいました。
何かして収入を得なければならないという状況になり、就職活動をすることになったのです。
40代の男性が転職し、どんな会社に入社したのか
私ができる仕事を考えると消防士時代に取った資格を生かすことができればと考えました。
資格と言っても大型自動車が運転できる、クレーンや玉掛を持っている、ガソリン系の危険物を扱える、潜水できる。
うーむ、あまり強みが無いですね。
でも、これらが生かせる面白そうな仕事がありました。
トラブルに駆けつける仕事
JAF(ジャフ)という組織を聞いたことがあると思います。
または利用した事がある人もいると思います。
それとほぼ同じことをする仕事です。
例えば車のバッテリー切れによりエンジンがかからない、ガス欠になってしまった、側溝などにタイヤがはまってしまった、事故や故障で車両が動かなくなってしまった。
これらは私が持っている大型免許、クレーン、玉掛が生かせる仕事だと思い面接を受けました。
第一印象が好印象
自分で言うのもなんですが、
私は第一印象は良いとよく言われます。
服装や話し方、特に姿勢においては常日頃から氣を使っています。
私が元消防士と言えば納得していただける雰囲氣は持っていると思います。
小規模の会社でしたので、面接をしてくれれば入社楽勝だと思っていました。
結果合格、何とか収入は得られるなと思い少しホッとしました。
転職後の違和感・不快感の原因とは
面接時と入社後の相違、面接時の内容と勤務実態の違いというものに
私は見て見ぬふりをしていました。
当時の私は何とかして収入を得たいという気持ちが強かったため、また、消防以外の組織に所属したことが無かったため、小規模の会社とはこういうものなのかと思っていました。
最終的にはその相違に我慢ができなくなり辞める決意をすることになります。
それではどのような事で私が辞める決意をしたのかお伝えします。
車両が汚かった
入社して1日目に思ったことは「施設や車両が汚い」という事でした。
一番大切なのは社員の安全だとして、その次に大切なのは商売道具である車両です。
一目見て普段手から入れをしていないのだなと思いました。
予算が無いから新しい車両が購入できず、だましだまし使っている状態でした。
商売道具である車両がこんなに汚くてよく恥ずかしくないな、とも思いました。
この時点で入社したところを間違えたかなと感じました。
施設が汚かった
ゴミだらけ。この一言に尽きます。
この会社は普段から清掃をするという習慣がありませんでした。
車庫内にある道具は整理整頓されておらず、使用したら元の位置に戻しません。
また、事務所はアパートの一室やプレハブで、社員が全く掃除をせずゴミ屋敷です。
壊れている冷蔵庫やガスコンロが捨てられず放置され、床は髪の毛や埃まみれ、この中を裸足で歩けるのですから信じられません。
ある社員がゴミを処分したいと申し出て、見積もりを取り報告したのですが、結局放置されたままです。上の考え方はゴミがあっても業務に支障が無いのだから、ここにお金をかけなくてもよいだろうという事なのでしょう。
少しづつヤバい会社だという事がわかってきます。
勤務形態が変だった
労働基準法という法律が存在します。
名前だけ知っていて内容まで詳しくない方も、勤務時間は1日8時間という事はご存じだと思います。
この会社の勤務形態は他と違っていて、当直する社員と日勤の社員に分かれています。
当直の勤務形態は2日間泊りです。例えば1月1日の10時に出勤し1月3日の10時まで2日間泊りがけの拘束で、日勤の職員は9時から21時まで拘束されます。
確かにこの仕事は時間が経つのが早く、出動が重なると17時はすぐに過ぎてしまいます。だから余裕を持たせて21時という事なのだと思いますが、この泊りと日勤の拘束時間は法律違反の可能性があるのではと感じます。
しかし、拘束時間が長くても居心地が悪いわけではなかったのです。
妥協したのはいい人ばかりだったから
以上の3項目だけで、普通の企業に勤めていた方はまずここには入社しないでしょう。
しかし私は事業に失敗し、会社を見る目が盲目でしたので入社してしまいました。
この会社で真面目に勤務していればいずれ良くなるだろうと思っていました。
そう思える要因は、社員の皆さんがとても優しかったのです。
40代半ばで消防士を辞め、事業に失敗した私を温かく迎え入れてくれて優しく指導してくださったのです。
心の状態が不安定だった私は皆さんの優しさは非常にありがたかったです。
だから車両や施設が汚くても私が掃除すればよいと思っていたし、拘束時間も苦ではなかったのです。
そして何より仕事が面白かったのです。
消防の仕事は緊急性や緊張感が非常に高いこともあり、出動で楽しいと思ったことは一度もありません。しかしこの仕事は基本一人での活動ですが消防ほど緊急性は無く、多少時間に余裕をもって行動することができます。適度な緊張感と自分のペースで行動できるというバランスが私にとても合っていました。
転職後の我慢も限界に
違和感は心の赤信号です。自分の心をだましても、小さな違和感はいずれ大きな亀裂となり崩壊に向かいます。私も時間が経つにつれて我慢できないことが増えこの会社を離れる決意をします。ここではなぜ我慢できなくなったのかお伝えします。
煙草(禁煙に対する意識の無さ)
私はタバコが嫌いです。私の生活においてタバコの煙はもはや公害なのです。この会社は禁煙に対する意識が全く無く、分煙の意識の欠片もありませんでした。同じ部屋の中で吸われるのはもちろん不快ですが、くわえタバコで車両を運転する社員の姿を見ると私の美学的なモノと激しく逸脱、要するにかっこ悪く見えるためとてもガッカリしました。そして砂利の駐車場で当たり前のようにのポイ捨て、完全に社会情勢に逆行しています。いくら人柄が良くても常に横で煙を吐かれてはイライラがたまってくるというものです。
基本給の低さ
拘束時間の割に給料が低い、この一言に尽きます。1日で計算するとアルバイトより低いです。ボーナスもありません。
でも、入社して数か月は盲目だったため、いずれ基本給は上がるだろうという希望を持っていました。時間が経つにつれてその希望は消え去ることになるのですが・・・
お正月の出勤手当?
私は今年の正月三が日3日間出勤しました。
基本年末年始に仕事をすると、年末年始手当なるものが出ますよね。
それが、当たり前のように無かったのですね。
そして「社長からお年玉です」と社員全員に一万円配られました。
社員にお年玉あげる社長太っ腹でしょ感謝しな。と言われているみたいでお金をもらったけれどなぜか不快な気持ちになりました。
普通三が日に出勤だったら1日1万円づつでしょう。
この頃からここダメだなと思い始めました。
コロナウイルス罹患時者発生時の会社の対応
辞めることを決定的にした出来事です。
ある時、なぜか隣の支部の管轄への出動が多いなという時期がありました。
隣の管轄に行くという事は距離があるので効率が悪く、隣の支部は何をしているのか?さぼっているのか?と同じ支部の人と話していたのですが、それもそのはず、隣の支部の人がコロナにかかっていたのです。それによる私がいる支部の遠距離への出動、件数の増加だったのです。
「〇〇支部がコロナで閉鎖になってしまいあなた達に負担がかかりますが、申し訳ありませんがフォローお願いします」
私が上の人間ならばそのような一言を伝えるところですが、この会社はこういった心遣いが一切無く当たり前のように隣の支部の管轄に出動しろと言ってきたのです。
正直、言葉があっても無くても業務は変わらないのですが、上の人間の社員に対する誠意の無さが露見した瞬間でした。
この一件でこの会社は在籍する価値が無いと私は判断したのでした。
40代で転職した会社は残念ながら
私はかなり直感や感情で行動します。頭で考えず、気が付いたら辞めるための行動を起こしていました。辞めるための理由は十分だと思うのですが、そこまでに至ったいくつかの条件をまとめてみようと思います。
ブラック企業
ブラック企業という単語が現在の日本に浸透しています。主な条件としては、
- パワハラ、モラハラ
- 長い拘束時間、サービス残業
- 低い給料
- 休暇が取れない
- 達成困難なノルマ
- 離職率が高い
などがありますが、果たして私が所属していた会社はブラック企業なのでしょうか?
辞める決意をした経緯まとめ
私が今の会社を辞めるきっかけとなった条件は以下の通りです。
- 職場が汚く整理整頓されていない
- 拘束時間が長い
- 給料が拘束時間に見合っていない
- 喫煙がひどい
- 社員に対する安全意識の低さ(コロナウイルス関係)
これだけ見れば我慢できる範囲ではないのか、ましてや
- 基本的に社員はみんな優しい
- 仕事自体にストレスは無く楽しさがある
- ノルマはない
その悪いところを相殺する良いところがあればブラックではないのではないか、と考えてしまいます。それが退職を長引かせる一つの要因だったのです。
グレーなど存在しない!行動すべし!
ブラック企業を検索するとグレー企業という名も出てきます。内容を見ると想像通り、ホワイトではないが完全に黒ではない、前項で紹介した通り基本ダメダメだけれども良いところもある会社に使用する名称です。
そこが落とし穴で、人間は悪い環境の中でたまに良い事があると人情が働いて悪い職場ではないと勘違いをしてしまいます。
だからグレーな会社で働いているのではないかと疑問に感じている方に言いたいのです。
グレーなど決して存在しません。
あるのはホワイトかブラックだけです。
少なくとも労働条件がOUTならば、人間関係が良好であっても、居心地が悪くなくとも、ブラックです。
このようなところはすぐに辞めた方が良いと思います。居心地が悪くなくダラダラ残っていても、最終的に後悔することになります。
だから私は行動する
今回、私が所属していた会社は確かに人間関係は良かったと思います。しかし労働条件についての不満はよく耳にしていました。
それを聞くたびに、何かしら行動に移せばよいではないかと思っていましたが、お人好しなのでしょう、行動までに至らないのですね。
だから私は行動してみたいと思います。人として、人生経験の一つとして、最低限保証されている権利を行使してみようと思うのです。
まとめ
以上が私が働いていた会社簡単な説明でした。
やりがいがあるとても楽しい仕事だったのですが、会社としての土台が、経営者の信念が高ければ離れることはなかったと思います。
キーワードは違和感です。面接時の時点で何か違うなと感じたら赤信号だと思って、こういう会社も存在するという参考になさってください。
辞める決意をした結果、その後どうなったのかブログでご報告したいと思います。
ありがとうございました。
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